ぷろのーと

なにかのプロになりたい人のブログ。

学術系ブログをはじめる前に知ってほしいこと

「私は大学生・大学院生、自分の学習している専門科目に関する学術系サイト・ブログや勉強系サイト・ブログをはじめてみようかな」って思う人、意外といるんじゃないかなと思います。

私もその一人でした。そして、実際にある分野で100記事以上を書いた専門的なサイト (ブログ) を運営しています。その経験を踏まえて、良い点、悪い点を挙げていきます。

ちなみに、この記事内では学術系ブログとは、数学、化学、物理、生物などの科目で高校や大学などで学習する内容について解説をしていたり、ある分野で論文などで報告された研究結果を紹介しているブログとします。他にも呼び方はいろいろありますが、ここでは学術系ブログで統一します。

学術系ブログの良いところ

アウトプットする場ができる

せっかく勉強した内容を誰かに役に立てたいと思っている場合は、学術系ブログは良い手段になると思います。例えば自分が解くのに苦労した問題を丁寧に解説すると、同じ問題で悩む人の助けになることもあるでしょう。

(ちゃんと書くと)いろいろな人に読んでもらえる

専門的な内容を紹介するためには、それなりに専門的な知識を持っていたり、勉強をしないと記事を書くことができません。そのため、大学の1、2年生で習うような内容でも、ちゃんと紹介している学術系ブログや記事はあまり多くない場合も多いです。そのため、自分の学術系ブログが意外と検索の上位に表示され、結果として多くの人に読まれます。ただし、専門的な内容は、芸能やマンガ、アニメ、ドラマ、ゲームなどと比べると、そもそも検索する人数が少ないため多くの人に読んでもらえるとそこまで期待しすぎない方が良いです。

情報が古くなりにくい

例えば、スマホのゲームでは頻繁に更新が行われるため、半年前の攻略情報は時代遅れといったことがよくあります。SwitchやPS4などのゲームでも新しいゲームが次々と発売されるため1年前に発売されたゲームですら、あまり検索されなくということも多いです。また、法律などは、改正によって変化することがあり、古い情報が間違った情報になってしまうという場合もあります。

しかし、専門的な教科書の内容は、分野によっては数十年以上の知見によるものであり、情報が古くなるということが少なく、また知見が大きく変わることも少ないです。

そのため、一度書いた内容が数年後でも充分通じるというケースは多いです。

学術系ブログの悪いところ

個性を出しにくい

ブログやサイトでは、個性やオリジナリティというものが読者を引きつけることがよくあります。しかし、学術系ブログではテーマが同じであれば、書く内容や説明する内容、要点などが、どうしても同じような内容になってしまいます。もちろん、ブログのデザイン、着眼点、例の挙げ方や例え方、説明を会話形式にする、マンガを入れる、TwitterなどのSNSも使うなど工夫できる点もいくつもあります。しかし、学術系ブログの内容では著者の個性的な経験に基づく内容などは少なくなるため、どうしても個性やオリジナリティは出しにくいと思います。

儲けは(あまり)期待できない

ブログで多くの収入を得たいと思っている人には、学術系ブログはあまりオススメできません。

ブログによる収入源は、大きく分けると2種類あります。Google AdSenseで有名な広告を掲載して、広告収入を得るパターンと、Amazonや楽天などの通販サイトや個別の通販サイトなどを紹介して、ブログの読者が自分のブログを経由して別のサイトでなにかを購入すると、紹介料として収入を得ることができるパターンです。

学術系ブログではGoogle AdSenseなどを利用して広告を掲載する方法とは、比較的相性は良いのですが、収入は少ないというのが現実です。目安として、そのブログが1万回読まれて、2千~3千円の収入というところです。

別のサイトを紹介するいわゆるアフィリエイトも、Amazonや楽天などは学術系ブログでもリンクを貼って紹介しやすいのですが、売上があっても収入は少ない場合が多いです。他のアフィリエイトとなると、一件の購入につながるだけで収入が多くなります。多くのプロブロガーと呼ばれる人はこのアフィリエイトが収入の大半です。しかし、学術系ブログでは、サイトの内容とマッチしていて、アフィリエイトとして紹介できる商品は非常に少ないのが現実です。

実際にいくつもの学術系ブログを見てみても、Google AdSenseによる広告やAmazon・楽天などのリンクはあっても、他のアフィリエイトはしていないというブログばかりです。つまり、学術系ブログとアフィリエイトは相性がそこまで良くないため、学術系ブログでは儲けは期待できないのです。

また、儲けを出すには、お金を持っている人をターゲットにするということも大切です。しかし、学術系ブログでは読者は学生になる場合が多いと思います。私の運営しているサイトでも、学生だと思われる18-24歳によるアクセスが50~60%程度という結果になっています。

実際に儲けを出すには、自分のブログを通して、なにかを買ってもらうことが重要になってくるわけですが、学生では社会人と比べると、稼いでいるお金が少ない場合が多いため、使用するお金も少なくなる場合が多いと思います。そのため、メインの読者が学生になりがちな学術系ブログは儲けるためには相性が悪いわけです。

まとめ

学術系ブログは、知識のアウトプットの場が欲しい人にとっては、非常に良い手段になります。しかし、ブログ収入が一番の目的である場合は、学術系ブログ以外のブログを検討した方が収入が多くなると思います。