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ギャラリーフェイクを読んだ感想

ギャラリーフェイクを読んだ感想

 ギャラリーフェイクを計33巻読みました。2018年10月現在、34巻まで発売されているようなので全巻とはいきませんが、大部分を読んでいるといえると思います。一度完結した後、最近新章がスタートしたようです。

こんなおもしろいマンガあるとは知らなかったというのが正直な感想です。

最近のマンガはおもしろいとそのうちアニメ化されて幅広く宣伝されて知ったりするのですが、少し前に流行ったマンガはあまり知る機会に恵まれないのが残念です。今、再アニメ化されても流行るんじゃないかと思うような面白さがありました。

 あらすじとしては、ニューヨークの美術館の凄腕のキュレーターとして世界中に名を馳せ、現在は東京で贋作専門の画廊「ギャラリーフェイク」を経営し、裏では、贋作に対する真作や盗品、横流し品などを扱う、確かな審美眼と神業の修復技術を持つ主人公の藤田玲司の話です。

このギャラリーフェイクを読んだ感想としては、アート版ブラックジャックという印象です。基本的に一話完結なのも、ブラックジャックと似ているなと思いました。主人公が、違法な商売をしているという点も似ています。そして、主人公が正義と悪でいえば、悪よりなのですが、読後感がスッキリしている話が多いと思いました。勧善懲悪に近いところがあると思います。

一話完結なので、どの話から読んでも楽しむことができると思います。

アートといっても、絵画や彫刻、陶磁器だけでなく、宝石、腕時計、おもちゃ、化石などなど色々なものが取り上げられていておもしろかったです。題材もモナ・リザのように、超がつくほど有名な作品から、中学校の美術の教科書に載っているような見たことあるけど詳しくは知らない作品、最近のものから架空のものまで本当に様々なものが取り上げられていました。

話も美術品の真贋見極める話から、美術品のトラブルに巻き込まれる話、殺人事件に巻き込まれる話、最近の東日本大震災に関わるものまで様々でした。どれもこれも本当におもしろいなあと思いながら読みました。

芸術品や作者に関する話や歴史から、芸術品の修復のことまで美術品に関するいろいろなことがしっかり説明されています。一巻読むたびに、美術品に関する知識が増えていくようなマンガです。

どちらかといえば少年マンガというよりも青年マンガとして扱われるようですが、10代前半の中学生くらいにオススメしたいマンガです。教育漫画かといわれると、私は教育漫画とは違うと思いますが、芸術品や芸術の世界に興味を抱くようなマンガだと思います。

絵が、最近のマンガよりは一昔前の絵という感じなので、そこが受け入れられない人には読みにくいかもしれませんが、そうでなければ芸術に興味がない人でも楽しめるマンガでした。